トップページ > 禁煙体験記
禁煙体験記
禁煙経験としては私は過去3回ほどありますが、今現在も禁煙中です。
最初に禁煙を決意したのは大学3年の頃で、たまたま教室にいた生徒が、講義中抜け出してタバコを吸いに出て行き、講義が終わった後もタバコを買いに出かけていく様をみて、どうにも「たかがタバコごときで振り回されるのはご免だな」と感じたからでした。
当時はかなりきついタバコを吸っていましたが、突然やめたものでしたから数日たってかなり苦しかったですね。禁煙というのは、喫煙をしている人にとっては”やせ我慢”にちかい印象を持つらしく、意地悪く目の前でタバコに火をつける友人も、対してそれが成功するとは思わなかったそうですが、結局卒業まで続き、その後3年間の計5年は禁煙に成功しました。
当時お酒もかなり呑むほうでしたので、やめてからはお酒の量は逆に増えたように思います。しばらくは研究生で大学に残りましたから、世間の荒波を知らない学生気分のおかげでストレスを感じるという経験は、社会人になるまでどこ吹く風といったようなものでしたね。
やがてのんきな学生生活が終わり、デザイン事務所に就職し日々非常に多忙な職場環境に放り込まれると、毎日が人間関係と仕事上のストレスを感じるようになりました。その頃から再びタバコを吸い始め、当時まだ路上喫煙もさほど規制らしきものもなく、或る意味マナーに訴える程度の野放しでしたから、私も至る所で煙をたなびかせていました。決して人のせいにするわけではありませんが、同僚の方のほとんどが喫煙者で、事務的作業で紙類が多量にある職場で、タバコを口にくわえながらの仕事は、今考えるととても考えられない喫煙天国という感じですね。
今でもデスクワークがほとんどに変わりありませんが、喫煙してる時期を振り返ると、タバコを吸っていると常に灰を落とさないように意識が向きますし、煙が目に入れば涙が出てその度に涙が出て中断。タバコに火をつける動作がひとつの休憩となって、コーヒーを注ぎに席を立つ・・結局全く非効率となってました。
喫煙をしていると、動作がそちらに持ってかれていきますから、集中は半分ぐらいになってしまうんですよね。
そこからまた禁煙しようと試みるのですが、それは一年ほどで断念。一人で始め我慢しても、環境は喫煙者でいっぱいでしたから、やめることよりも吸ってしまう方が楽な職場で、タバコが原因ではなくストレスが原因で入院寸前まで衰弱して通院を始めた頃でも、未だタバコは手放せないといった筋金入りのスモーカーでした。
3回目でついに禁煙はかなり成功する感じとなり、そのおかげで今でも禁煙は続いています。きっかけは大学時代の友人が結婚し、子供が生まれたのを契機に「蛍族は惨めだからやめたよ」と禁煙を始め1年目に突入していることを打ち明けられたからでした。じゃあついでに・・ときっかけは至ってシンプル。我慢は我慢ですが、相手がいまだ禁煙を続けているという意識が、継続の理由となって現在でも続いてます。
一案辛いのは最初の1ヶ月。特に3週間目はかなり吸いたくなりますね。タバコを買うという意識がなくなるまではおよそ1年ほどかかりました。最初の方でも書きましたが、当時かなりヒドイ不眠で悩んでいた私は、仕事のストレスと人間関係でかなり極限状態だったらしく、頭痛と不眠でカウンセリングを受けに病院がよいをしていました。医者から処方を受けて、弱い鎮静剤も服用していたので環境、つまり身の回りの環境を強く変えたいと考えるようになりまして、禁煙を期に寝室の改造をしてとにかく「就寝」を愉しく過ごすような工夫をするように心がけました。
禁煙が苦しくなくなるのは、環境の影響はかなりありますね。特に夢中になるよるような趣味というか、する事を見つけると気が紛れるので禁煙しているという意識はなくなります。忘れてしまうんですね。そこから先はタバコということを考えなくなりますので、例え1~2本タバコを口にしても、そのまままた再開ということはありません。
なんていうか自信がついているんですよね。「タバコに頼らなくても大丈夫」という余裕みたいなモンでしょうか。
禁煙というと大抵は我慢を強いられるので、辛いとお考えの方が多いのでしょうが、タバコの身体的依存よりも、むしろ生活スタイルとか精神的な余裕とかに由来しているような気がします。今IT先進国のインドもその昔は、かみタバコが主体の庶民の嗜好品でしたし、私個人も精神的に満たされていないときに、かなりタバコを吸っていたように思います。
あと喫煙者は諸々の理由をつけてタバコの銘柄を選びますよね。あれはタバコを吸っているときから不思議でした。思えば「自分はこういうスタイルで、こういった趣味がある」という自己表現のひとつとして銘柄を選んでいるのではないかと思いました。自販機でお金さえ出せば誰でも買える品物なんですけどね。その割に「葉巻」はまた別物と考えるようで、私はキセルからパイプ、葉巻となんでも手当たり次第でしたので、たまに喫煙者から「葉巻」の効能を聞かされるとこそばゆい感じがします。身体に悪いものを吸っているには違いはないのですが。
喫煙時代は、ありとあらゆるタバコの銘柄を吸っていましたので、現在では手に入らない幻のパイプタバコも当時はわざわざ電車に乗って買いに行ったりしてましたが、今現在そうしたものは、世界的禁煙ブームで大半が姿を消しました。煙草の楽しみが減少したことも私の禁煙がつづく要因かも知れません。そもそも喫煙が趣味という人の方が人口が少ないと思いますしね。
禁煙していてナンですが、今でもそうした煙草の味は覚えています。趣味として嗜む付き合いなら、嫌煙権ということもないのでしょうが、問題なのは多量にあるシガレット。つまり紙巻き煙草があまりに多量に生産され、ニオイも確かに今思うとどれも臭いだけ。芳香とは縁もゆかりもないただのニコチン供給用という銘柄ばかり。喫煙自体が水道から水がでるみたいに、そこら中に手軽にあればあるほど、確かに冷めていきますね。
今こうして、喫煙者中に混じっても平気でいられるようになったのは、「喫煙はたいして面白いものじゃなくなってしまった」からなのかも知れません。